ヴィース教会とは?
ヴィースの巡礼教会(Wieskirche)は、ドイツのバイエルン州南部に位置するカトリックの教会で、1745年から1754年にかけて建設されました。この教会は、ロココ様式の傑作として知られ、特にその豊かな装飾と美しい内部で評価されています。教会の外観は白壁で非常にシンプルですが、内部は驚くほど豪華な装飾が施され、天使や聖人、キリストのモチーフが至る所に描かれています。
教会があるヴィースは、シュタインガーデンという町の一部で、周囲の美しい自然と相まって、この教会は訪れる人々に素晴らしい景観と霊的な体験を提供しています。主にカトリックの信者が訪れるこの教会は、文化的にも重要であり、 UNESCO 世界遺産に登録されています。
ヴィース教会の外観と教会の始まり
外壁の白いペイントと、周囲のアルプス山脈とのコントラストは特に美しく、訪れるたびに異なる表情を見せます。教会は、ドミニクス・ツィンマーマンによって設計されて1754年に完成しました。当時の典型的なバロック建築様式を反映しつつ、質素な外観を持ちながらも、ロココ様式による内部の細部にいたるまでの装飾が、訪れる人々を魅了しています。

1738年に地元の農婦が発見した「鞭打たれるキリスト像」から血の涙が流れる奇跡が多くの人々を引き寄せ、その後の巡礼に繋がりました。この出来事は、1738年6月14日とされ、噂は瞬く間に広がっていきました。
のちに1740年には小さな礼拝堂が建設されました。(右前方の小さな建物が最初の礼拝堂)

この最初の礼拝堂には「鞭打たれるキリスト像」が祀られていましたが、巡礼者の数が増え続けたため、1746年から本格的な教会の建設が始まり、現在の教会が1754年に完成しました。
ヴィース教会の内部装飾
外観は質素ですが、内部はバロック風のロココ装飾が施されており、その美しさは一見の価値があります。特に天井画は「天から降ってきた宝石」と称賛されており、福音書の各シーンが描かれ、観る者を圧倒する美しさと荘厳さを持っています。




礼拝堂の一番奥には教会の出発になった血の涙が流れる奇跡が起きた「鞭打たれるキリスト像」が祀られています。当初は小さな礼拝堂に祀ってあったもの礼拝堂の建設に伴ない移動したとのことです。
ヴィース教会への行き方
ミュンヘンやフュッセンからのアクセスが一般的です。ミュンヘンからはおよそ100km離れており、レンタカーを利用するか、公共交通機関を使う場合は、フュッセンからはバスで約40分かけて訪れることができます。73番や9606番のバスが教会付近までの路線として利用可能です。車で訪れる場合は、教会の近くに広い駐車場があります。
フュッセン周辺にはノイシュヴァンシュタイン城、ホーエンシュヴァンガウ城、リンダーホーフ城、オーバーアマガウ等の有名な観光地がありミュンヘンからの日帰り観光も可能です。




ヴィース教会の周辺は美しい田園風景に囲まれ、訪れる巡礼者たちを癒します。ヴィース教会近くにはカフェやレストランもあり、静かな時間を楽しむのに最適です。