ロマンチック街道とは?
ドイツのロマンチック街道とは、南ドイツをヴュルツブルクからフュッセンへ縦断する約350kmの道で、中世の面影を残す美しい村々や歴史的な城が点在しています。
車での移動が推奨されており、自分のペースで美しい景観や観光名所を楽しむことができます。また、多くの観光会社がツアーを提供しており、ガイド付きで訪れることも可能です。これにより、各地の歴史や文化について詳細に学ぶことができます。
この街道は、観光名所に点在する中世の町々、城、宗教施設で構成されており、フランケン・ワインや地元の料理なども楽しむことができます。また、このロマンチック街道はローテンブルクで古城街道と交差し、他の観光ルートともつながっています。
この街道のある周辺地域は、観光施設や名所が非常に多様で、旅行者は歴史的な市街地を散策したり、地元の文化に触れたりすることが可能です。さらに、ドナウ川の景観やアルプス山脈の美しい景色も見ることができるため、様々な自然環境を体験することができます。
ロマンチック街道の始まり
ロマンティック街道は、1950年にドイツの観光協会が設立した観光ルートであり、特にアメリカ人観光客の関心を集めるために設計されました。当時、アメリカ人旅行者に「ロマンチック」という表現が好まれていたことから、この名称が採用されました。
この街道はドイツの豊かな歴史と文化を体感できる魅力的なルートとして宣伝され、おかげで日本を始めとする他国でも広く知られることとなりました。1970年代のドイツ観光局によるキャンペーンが成功をおさめたことで、日本においても多くの旅行者を惹きつけることとなります。
主な観光地
- ヴュルツブルク: この街の中心には、世界遺産に登録されているレジデンツがあります。バロック建築の傑作で、美しい庭園も見どころです。
- ローテンブルク: 「中世の宝石箱」と称されるこの町は、可愛らしい木組みの家々が並ぶ美しい街並みで有名です。
- ノイシュバンシュタイン城: フュッセン近くに位置し、美しい景観の中にそびえ立つこの城は、ディズニーのシンデレラ城のモデルにもなったことで知られています。
- リンダーホーフ城: 1878年に完成しました。この城は、バイエルン州の美しい自然に囲まれた場所に位置し、ロココ様式の豪華さが特徴です。
- オーバーアマガウ: 美しいフレスコ画が描かれた家々や、周囲のアルプスの山々が特徴で、文化的および歴史的な魅力があります。
- ディンケルスビュール: 中世の面影を残した町で、石造りの建物や歴史的な城壁が魅力です。
- ヴィース教会: バロック様式の美しい教会で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。






その他の観光街道
ドイツの観光街道は、歴史や文化、自然のパノラマを楽しみながらの旅を提供し、各地域のユニークな体験を発見する絶好の機会です。また、これらの街道のほとんどは個人旅行者向けに整備されており、地元の食文化や伝統的な行事を楽しむ要素が含まれています。
メルヘン街道
グリム童話にちなんだルートで、童話の舞台となった町を結んでいます。特にハーメルンやブレーメンなどが特徴的です。
- ハーナウ:グリム兄弟の生誕地で、彼らの記念像があります。
- カッセル:グリム兄弟が多くの童話を纏めた場所で、グリム博物館や世界遺産の特長的な庭園が楽しめます。
- ハーメルン:『ハーメルンの笛吹き男』の舞台として知られ、中世の雰囲気が色濃く残っています。
- ブレーメン:市庁舎やローラント像、そしてブレーメンの音楽隊像が見どころです
古城街道
マンハイムからチェコのプラハまで、多くの壮大な古城を訪れることができるルートで、歴史や建築に興味がある観光客に人気です。
- マンハイム: 18世紀に栄えた街で、マンハイム宮殿が有名です。
- ハイデルベルク: ドイツ最古の大学があり、ハイデルベルク城を見下ろす壮大な景観が魅力です。
- ニュルンベルク: 歴史的な旧市街が残っており、カイザーブルク城が観光名所です。
- バンベルク: 旧市街はユネスコ世界遺産に登録されており、美しい古い町並みが広がります。
- プラハ: 古城街道の終着点であり、美しい中世の街並みが残るチェコの首都です。
並木街道
ドイツ北東端のリューゲン島から南西部のボーデン湖に至るまで、美しい並木道が国土を横断しており、街道は以下の8つの部分に分かれていますいます。
- リューゲンからラインスベルク
- ラインスベルクからルターシュタット・ヴィッテンベルクおよびデッサウまで
- デッサウからデューダーシュタットまで
- ヴィッテンベルクからドレスデンを経由してプラウエンまで
- デューダーシュタットおよびプラウエンからフルダまで
- フルダからバート・クロイツナハまで
- バート・クロイツナハからフロイデンシュタットまで
- フロイデンシュタットからコンスタンツまで
ワイン街道
バイエルン州からラインラント・プファルツ州まで広がるワイン生産地域を巡り、世界的に有名なワインを試飲することができます。この街道では、ワイン祭りなどの地域イベントも行われています。
- ワイントア: フランスとの国境近くに位置するこの地区は、ドイツワイン街道の象徴的な入り口で、美しいブドウ畑に囲まれたエリアです。
- バート・デュルクハイム: この町は、ワインの祭りで特に有名で、毎年開催される「ドリアデンワイン祭り」は多くの訪問者を集めます。
- ランデッツ: このエリアでは、様々なワイナリー巡りができ、地元のワインを試飲する機会が豊富にあります。また、町の周辺には果樹園も多く、季節ごとの美しい風景が楽しめます。
- ヌルンベルク: 歴史的な建造物と共に、ヌルンベルクもワイン街道の一部として知られています。この地域のワイナリーでは、地元のワインの製造過程を見ることができます。
- カッツェンシュタイン: 美しい小さな村で、周辺のブドウ畑やワイナリーはカメラ愛好家にもおすすめで、美しい風景を楽しむことができます。
- デイデスハイム: 地元の銘醸ワインが数多く楽しめるスポットで、特に「黒い雄鶏(Restaurant Schwarzer Hahn)」はミシュラン1星を獲得した高級レストランで、贅沢な料理と共に地元のワインを堪能できます。
- シュヴァイゲン・レヒテンバッハ: この町はドイツワイン街道の南の始点として知られています。Deutsche Weintor(ドイツ・ワイン門)があり、ここからフランスのワインツアーも開始できます。
- ボッケンハイム: この町の周辺には多くのワイナリーや飲食店があり、地元ワインの試飲や特産料理を楽しむことができます。特に季節ごとのワイン祭りが人気です。