ドイツ鉄道の概要
ドイツの鉄道は、ドイツ鉄道株式会社（Deutsche Bahn AG、略称：DB）が運営する広範な鉄道網を持ち、国内外の移動において重要な交通手段です。
DBはベルリンに本社を置き、ドイツ全土にわたる鉄道サービスを提供しています。高速列車ICEやICをはじめ、地域列車や国際列車も運行されており、旅行者にとって便利な移動手段です。
また、ジャーマンレイルパスなどの特別なチケットも利用可能で、観光客に人気があります。但し、駅に改札が無いなど日本とは利用方法の違いがあり注意が必要です。
鉄道の種類
- ドイツの鉄道の種類
- ドイツの鉄道は多様な種類があり、主に以下のように分類されます。
- 高速列車
- ICE（インターシティエクスプレス）: ドイツの主要都市を結ぶ高速列車で、最高速度は300km/hに達します。新幹線に似た存在で、快適な車両とサービスが特徴です。
- ICE Sprinter: ICEの中でも特に速達性を重視したサービスで、主要都市間を短時間で結びます。
- 特急列車
- IC（インターシティ）: 主要都市を結ぶ特急列車で、ICEよりも停車駅が多いですが、依然として速い移動手段です。
- EC（ユーロシティ）: ドイツと隣国を結ぶ国際特急列車で、国際的な移動に便利です。
- 地域列車
- RE（レギオナル・エクスプレス）: 地域間を結ぶ快速列車で、主要な駅に停車します。
- RB（レギオナルバーン）: 各駅停車の普通列車で、地域内の小さな駅にも停車します。
- S（エスバーン）: 都市近郊を走る通勤列車で、都市の中心部と周辺地域を結びます。
- U（ユバーン）: 主に大都市圏で運行されている地下鉄で、ベルリン、ミュンヘン、フランクフルトなどの都市で利用されています。
- その他の列車
- Eilzug（アイルツーク）: 一部の都市で運行される優等列車で、特急列車よりも停車駅が多いですが、快速運行を行います。
ドイツの鉄道の乗り方
ドイツの鉄道（DB=ドイチェ・バーン）は、国内の移動に非常に便利な交通手段です。以下に、ドイツの鉄道の乗り方について詳しく説明します。
- 1. チケットの購入
- ドイツの鉄道を利用するには、まず乗車券を購入する必要があります。チケットは、駅の券売機やオンラインで購入できます。特に、DB Navigatorアプリを使用すると、簡単にチケットを購入し、予約することができます。
- 2. チケットの有効化
- ドイツでは、改札がないため、購入したチケットにはタイムスタンプを押す必要があります。これは「有効化（Validation）」と呼ばれ、駅の刻印機で行います。駅に改札は存在しない為、切符にはさみを入れる作業を本人が行うのです。刻印機は大概は駅のホームの中間部分にありトラム（路面電車）や市内バスでは客車の中央部にあります。
- 3. ホームの確認
- チケットを購入したら、出発する列車のホームを確認します。駅の掲示板やアプリで、列車の発車時刻やホーム番号を確認しましょう。特に大きな都市の主要駅は引き込み線のどん詰まり駅となっており、すべての列車の発車方向が一緒なので注意が必要で、これらの駅を経由するときは引き込み線に入って再び出ていくので、走行方向が急に逆になる場合があります。
- 4. 乗車位置の確認
- 列車が到着したら、乗車位置を確認します。特急列車（ICEやICなど）では、車両の先頭や後方に乗車することが一般的です。
- 5. 列車に乗車
- 列車が到着したら、乗車します。車両内では、指定席の場合は自分の座席を探し、自由席の場合は空いている席に座ります。
- 6. チケットの検札
- 列車内では、車掌がチケットの検札を行います。購入したチケットを提示し、必要に応じて身分証明書を求められることもあります。この際、チケットが乗車駅で打刻されていないと有効なチケットと見なされず、たとえチケットを持っていたとしても不正乗車と見なされて罰金を科せられてしまします。
- 7. 目的地に到着
- 目的地に到着したら、降車します。降りる際は、他の乗客に配慮しながらスムーズに降りましょう。高速列車や特急列車は乗車口が狭く駅に列車が停止したら速やかに降車する必要があるため、駅に到着する前に自分の荷物をまとめて出口付近に列をなして待機している人を多く見かけます。また、地方の駅では自動で扉が開かない駅がありこの場合はドア付近にある開閉ボタンを押す必要があります。
ドイツの駅名
地下鉄が乗り入れている大きな駅では地上駅と地下駅が存在し地下駅は駅名にtiefを付けて地下駅である事を区別しており、乗り換えの時は地上駅か地下駅かをよく確認する必要があります。
因みにドイツ語のtiefは英語ではdeepを意味し地下鉄指します。例えばシュトットガルト地上駅はSttutgart Hbf、地下駅はStuttgart Hbf (tief)という様に表記されています。
ここでHbfはHauptbahnhof(ハウプトバーンホフ)の略で中央駅を意味し、各都市のメイン駅はどこでも都市名を付けず単にHauptbahnhof(ハウプトバーンホフ):中央駅と表記され。車内アナウンスでも「次の駅は中央駅」と案内されるのでいつまでたっても目的の駅名がアナウンスされない事態が発生します。東京で例えるなら東京駅とは言わず単に中央駅とアナウンスするので東京駅というアナウンスを期待していると乗越してしまう。
鉄道の運行状況
ドイツ人は几帳面で原理原則を重視すると聞いていたのでダイヤは正確だろうと想像していましたが鉄道に関してそうではなく頻繁に遅延が発生していました。特に主要駅が引き込み線のどん詰まり駅になっているので、その駅が始発であっても車両がホームに入って来ないと出発できないので始発の出発から遅延が生じていいました。
トラム（路面電車）の乗り方
ドイツの大きな都市では市内を路面電車(トラム)が走っており市内バスと共に市民の足となっています。たいてい20分間隔で運行しているのでちょっとした市内の移動には非常に便利です。
トラムの駅はバスと同様に道路中央の島や道路の両側の歩道にある停留所から乗車しますが、乗車時に切符を確認したり料金を払うことありません。
乗車券は停留所、もしくは車内の自販機で購入し車内にある検札機にて乗車時間を打刻しなければなりません。この打刻を忘れると切符を持っていても不正乗車にり、抜き打ち検査で摘発されると高額な罰金を払う事になります。
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