[体験記]見どころ満載の観光都市, ドイツ第3の都市:ミュンヘン

ミュンヘン

ミュンヘンはドイツ南部のバイエルン州に位置する都市で、ベルリン、ハンブルクに次いでドイツで3番目に大きな都市です。市内には壮麗なニンフェンブルク宮殿、マリエン広場などの観光スポットが豊富で、バイエルンの伝統文化が根付いています。また、美味しいドイツビールでも知られています。市の物価は高めですが、多文化が融合し、生活しやすい環境を提供しています。

ミュンヘンは第二次世界大戦中、連合国軍による空襲の標的となり、特に1944年6月9日と1945年1月8日に大規模な爆撃が行われました。これにより多くの市街地が破壊され、住民も多数犠牲となりました。空襲による被害は都市の33%に及びましたが、戦後の修復作業により、現在のミュンヘンの景観に生かされています。

新市庁舎

新市庁舎は、バイエルン王ルートヴィヒ2世の命令で建設され、建築家フリードリッヒ・フォン・ギーゼルによって設計されました。建物は複雑なデザインや美しい彫刻が施されており、特に建物正面の外観は目を引き、特徴的な高さ85メートルの塔には、グロッケンシュピール(からくり時計)があり、毎日特定の時間に人形が動く演出を披露します。

真ん中の塔が特徴的な建物

毎日11時、12時、17時に人形たちの華やかな演技が見られます。人形たちは、1568年のバイエルン大公ヴィルヘルム5世とハプスブルク・ロートリンゲン家の公女レナーテの結婚式を再現した寸劇を演じており、約10分間のパフォーマンスを行います。

また、この人形は32体で構成され、なんと実物は等身大の大きさであるそうです。

広場に集まった人々

新市庁舎前のマリエン広場には、からくり時計のパフォーマンスを見るために多くの観光客が集まってごったがえしています。

フラウエン教会

フラウエン教会は、ミュンヘン市内中心部、マリエン広場から徒歩10分の場所に位置する歴史的な教会です。1468年に建設が始まり、20年後に完成しました。

二つの玉ねぎ形のドームを持つ尖塔は、町のどこからでも視認できるシンボルとなっています。教会の南棟は登ることができ、そこから美しいミュンヘンの景観を楽しむことができます。

また、「悪魔の足跡」と呼ばれる伝説があることでも有名です。

二つの塔が特徴的な教会

南棟はエレベータで展望台まで上がることができるのですが、私が訪問した時はあいにく工事中で上がれませんでした。

白い八角柱が並ぶ礼拝堂

教会の内部はシンプルながらも壮大で、三身廊から構成され、高さは約31メートルです。22本の白い八角柱が並んでおり、ステンドグラスや美しい祭壇画が見どころです。特に14世紀から18世紀の作品が多く飾られています。

床にある悪魔の足跡

伝説によると、フラウエン教会を設計した建築家イェルク・フォン・ハルスバッハは、教会に窓を作らないという条件で悪魔と契約しました。教会が完成した時、悪魔が訪問すると、窓がないにもかかわらず教会内部が明るかったことに驚き、怒りのあまり地団駄を踏んで足跡を残したと言われています。

実際、足跡がある位置から教会内を見渡すと、窓が全く見えません。

神聖ローマ皇帝ルートビィヒ4世の記念碑があります。彼はヴィッテルスバッハ家出身で、この記念碑は1622年に彫刻家ハンス・クランプパーによって制作されました。大理石とブロンズで構成されており、ルートビィヒ4世を模した像が非常に見事です。

地下には、バイエルン王国を長い間治めていたヴィッテルスバッハ家の霊廟があります。この霊廟は、神聖ローマ皇帝ルートヴィヒ4世やバイエルン王国最後の国王となったルードリッヒ3世など、計12名の王族が埋葬されています。

聖ミヒャエル教会

ミュンヘンの聖ミヒャエル教会は、イエズス会によって中世に建てられ、特にその壮大なバロック様式の建物が有名です。この教会は、ノイハウザー通りのショッピングエリアに位置し、観光者にも親しまれています。教会の内部には、日本人殉教者を描いた絵が飾られており、文化的にも重要な意味を持っています。

教会の内部には、壮大なバレルアーチ型の天井があり、ドイツ最大のものであることが特に注目されます。地下には王家の墓所があり、マクシミリアン1世やルードヴィヒ2世の棺が安置されています。また、毎日ミサが行われており、その時間帯以外で訪れることを推奨します。

黄金に輝く装飾で飾られた中央の祭壇には、大天使ミカエルを象徴する祭壇画「悪魔と戦う聖ミカエル」が掲げられており、この作品は1587年に制作されたものです。この祭壇画は、聖ミカエルが悪魔と戦う様子を描写しており、訪れる人々を魅了しています。

レジデンツ

ミュンヘン・レジデンツは、ヴィッテルスバッハ王家が14世紀から1918年までの約500年間、居住していた宮殿です。現在は博物館として一般公開されており、王宮の内部や豪華な大広間「アンティクヴァリウム」など、訪れた人々を魅了します。(内部は写真撮影禁止)

複数の施設に分かれて公開されており、特に注目されるのはレジデンツ博物館、宝物館、キュビリエ劇場、ヘルクレスザールです。これらの施設はイタリアやフランスの影響を受けたデザインが随所に見られ、特にグロット宮殿はその独特な装飾から人気の見どころとなっています。

ホーフガルテン

ホーフガルテンは、美しいバロック様式の庭園で、ミュンヘン宮殿と英国式庭園の間にあります。1613年にマキシミリアン1世によって設計されました。第二次世界大戦で一部が破壊されましたが、現在は整備され、市民の憩いの場として人気があります。木陰に囲まれた場所は散策に最適で、観光途中のリフレッシュにも最適です。

庭園の中央にあるディアナ園亭は、ルネサンス様式の東屋です。この園亭の名は、ローマ神話の月の女神ディアナにちなんで名付けられています。

バイエルン国立歌劇場

バイエルン国立歌劇場は、世界的に有名なオペラ・ハウスで、1818年に設立され、歴史のある歌劇場として知られています。「トリスタンとイゾルデ」などの名作が初演された舞台であり、ヨーロッパのトップクラスの歌劇場として名高いです。客席数は約2100席あり、豪華なシャンデリアが特徴です。

ギリシャの神殿を思わせるデザインで、8本の円柱が特徴的です。

建築家カール・フォン・フィッシャーによって1811年から1818年の間に設計され、初代の劇場は1823年に火災によって焼失しましたが、その後再建されました。

ミュンヘン市内の移動手段

ミュンヘンの交通機関は非常に充実しており、主にSバーン、Uバーン(地下鉄)、トラム、バスの4つが利用されています。これらの交通手段は、ほぼ全ての観光スポットや商業エリアをカバーしており、観光や日常の移動に便利です。

SバーンとUバーン

  • Sバーン(近郊電車): 市内中心部から郊外へ向かう路線が主で、利便性が高いです。主な路線はS1とS8があり、ミュンヘン中央駅(München Hauptbahnhof)へのアクセスが容易です。
  • Uバーン(地下鉄): 都市の中心部とその周辺を結ぶ地下鉄で、非常に頻繁に運行されています。こちらも観光地へのアクセスに便利です。

トラムとバス

  • トラム: 市内を走る路面電車で、特定の観光地にはトラムが直通しています。頻繁に運行されており、観光客にとっても利用しやすいです。
  • バス: バスはトラムよりも路線が広く、市内のほとんどの場所に停留所があります。運転手にチケットを見せる必要がなく、どのドアからでも乗車可能です。
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